文学作品の舞台になった西宮を訪ねて 西宮文学回廊

高殿円/マル合の下僕

香櫨園

あらすじ:

「マル合」とは、論文指導のできる大学の教員のこと。研究・論文発表のみが、実績をはかる唯一のモノサシといえる大学内では、マル合の教授が、絶大・絶対の権力を握っている。
一方、閉じられたヒエラルキー社会の大学では、年収百数十万という最下層の非常勤講師も数多くいる。西宮にある香櫨園女子大学に勤める瓶子貴宣(へいし たかのぶ)は、関西のトップ大学を卒業した学歴があるとはいえ、ちょっとした猟官運動の手違い・拙さで女子大の非常勤講師に甘んじ、薄給にあえぐ身。
さらに育児放棄した姉の甥っ子の面倒をみている。
いわゆる“二重のワーキングプア”である。
そんな中でも学問への情熱や、社会的なモラルを失わず、けな気にステップアップの機会をを求めている瓶子貴宣。ある時、香櫨園女子大学の花形女性教授―もちろん「マル合」―に見出され、一気浮上のチャンスが訪れる。必死に発表論文をまとめるが、行く手にはアクシデントが待っていた。瓶子貴宣のステップアップはかなうのか…、ハラハラ、エールを送りながら読み進める一冊。


作品より引用

 ところは香櫨園獅子大学・環境学部総合文化学科。通称エコ学科。まだ出来て十年という新しい学科だが、香櫨園女子大自体は、戦前に創立された歴史のある学校だ。


 学生時代から乗り回しているせいで、あちこちガタがきているマイチャリにまたがって夙川を渡っていると、モノトーンを好む日本人の雑踏の中で、あのレモンイエローだけが・・・・・


 ・・・・。だからさ、自分の金だと思って夙川だか苦楽園だかあのへんに土地買って、でーんってマンション建てたらいいんだよ、マンション。


 「久寿川だったね。」 「あ、いえ香櫨園なんで、大学から適当に帰ります。・・・・・」


 県立西宮病院から歩いて我が家へ向かった。途中阪神西宮の駅では、すっかりクリスマス色が払拭されて、お正月を迎える・・・・・・・


 ちょうど香櫨園駅の北側、夙川沿いに公園が続いている。・・・・・・・。春になったら夙川は山の方から海側まで一気に満開の桜並木に包まれる。


高殿円と西宮のかかわり

香櫨園駅・・・作中には「香櫨園女子大」という大学が出てくる
香櫨園駅・・・作中には「香櫨園女子大」という大学が出てくる
夙川公園・・・香櫨園駅のすぐ北側に続く公園
夙川公園・・・香櫨園駅のすぐ北側に続く公園
夙川公園・・・春になったら夙川は山の方から海側まで一気に満開の桜並木に包まれる。
夙川公園・・・春になったら夙川は山の方から海側まで一気に満開の桜並木に包まれる。
苦楽園方面・・・でーんってマンション建てたらいいんだよ、マンション。
苦楽園方面・・・でーんってマンション建てたらいいんだよ、マンション。