湊かなえ/絶唱 

阪神西宮/甲子園

湊かなえ 絶唱

あらすじ

共通してトンガでの国際ボランティアに関係する人たちが登場する短編小説4篇(楽園・約束・太陽・絶唱)の中の1篇。
絶唱は私(千晴)が、亡くなった尚美に宛てた手紙での回想という形で書かれており、今も小説を書き続けていられることに感謝をして締めくくられる。

トンガ在住の尚美に誘われたイースターのお祭りの最中に貧血で倒れ、介抱する尚美のフレンチトーストで、過去の阪神大震災で失った親友静香のことを思い出していく。

卒業論文の提出期限の1月17日の明け方、同じアパートにいた友人の論文を手伝っている時に地震に襲われた。
今まで親しくなる前に自分から心を閉ざしてきた千晴だったが、それほど親しいと思っていなかった大阪のバイト仲間の家に避難することになるが、後日、大学の同じサークルの泰代からマンションの倒壊で圧死した静香の葬儀の連絡が入る。
友人の為に一生懸命になれる泰代を羨ましく思いながら、いつも一歩引いて付き合ってきた自分、誰かの為に何もできない自分を再認識する。

ボランティア活動を始めた千春は活動中に国際ボランティア隊のことを知り、数年デパートに勤めた後、逃げるようにトンガに赴任して出会ったのが推理小説が好きな尚美だった。


作品より引用

静香と泰代は特急列車が停まる阪神西宮駅に近いワンルームマンションに住んでいた。

中央商店街
阪神西宮駅の南側にある中央商店街にあった時計。その時間で止まってしまった時計のモニュメント』

わたしは準急列車がかろうじて停まる阪神武庫川駅からさらに川沿いに徒歩15分北上したところにある、築50年の木造2階建てアパート「かえで荘」に住んでいました。

武庫川駅
川の上にある阪神武庫川駅

阪神淡路大震災が起きたのは1995年1月17日。
当時、わたしは兵庫県西宮市にある大学の4年生。
部屋の窓から武庫川の河川敷を望むことができる、古いアパートの一階に住んでいました。
大学では家政学部被服学科に所属し・・・・・・

武庫川女子大
湊かなえさんご自身が武庫川女子大学家政学部を卒業している

湊かなえと西宮のかかわり>




出典:2019年7月1日 発行 新潮文庫
初出:2015年1月22日 新潮社

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