村上春樹/猫を棄てる〜父親について語る時〜

香櫨園

村上春樹 猫を棄てる 父親について語るとき

あらすじ:

幼い頃に、父と2人で海岸に猫を棄てに行ったことの思い出から、今まで語ってこなかった父親のことや父親との関係、家族のことを書いたエッセイ。
兵隊として戦争に参加した事なども多くを語らなかった父親の軍歴を調べていく中で、お寺の次男として生まれた父親の生い立ちや考え方に触れていく中で、幼かった頃の父との思い出や夙川の家の思い出が書かれている。
似たもの同士であった自分と父だから、反発しうまくいかなかったという親子葛藤なども赤裸々に綴られている。

作品より引用

我々が夙川(兵庫県西宮市)の家に住んでいる頃、海辺に一匹の猫を棄てに行ったことがある。<中略>父が自転車を漕ぎ、僕が後ろに乗って猫を入れた箱を持っていた。夙川沿いに香櫨園の浜までいって、猫を入れた箱を防風林において、あとも見ずにさっさと帰ってきた。

香櫨園の浜

香櫨園の浜は、賑やかな海水浴場になっていた。海はきれいで、夏休みはほとんど毎日のように、僕は友達と一緒にその浜に泳ぎに行った。

昭和30年頃の海水浴場だった頃(西宮市情報公開課)

甲子園球場によく一緒に野球の試合も見に行った。父は死ぬ時まで熱心な阪神タイガースのファンで、阪神が負けるとすごく不機嫌になった。

村上春樹さんが子供の頃はどれぐらいツタに覆われていたのだろう??



初出:「文藝春秋」2019年6月号
出典: 株)文藝春秋 2020年4月25日第一刷発行
           2020年5月15日第二刷発行

村上春樹と西宮のかかわり>

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