松本清張/内海の輪

蓬莱峡

内海の輪 松本清張

あらすじ:

冷えきった夫婦関係に決別したい女と、自分の輝かける将来を崩したくない男。2人は元義姉と元義弟。勿論、不倫である。しかし、年月とともに2人も変る。 旅の終わりの蓬莱峡で、美奈子を待ち受けていたものとは?推理小説の大家が、身勝手な男女の人生を描く。

作品より引用

宗三は地図を調べて、発見地の「兵庫県西宮市岩倉山西北方」が蓬莱峡の中にあたっていることを知った。岩倉山は四百八十九メートルだが、その西北に流れた山塊は複雑な地形で多くの断崖や谿谷をつくり、北側の川にせまっている。この川に沿って有馬、宝塚間の舗装道路がついているのである。

出典:『松本清張全集9 黒の様式』 1971年12月 文藝春秋
初出:「週刊朝日」 1968年2月16日号~10月25日号 (原題「霧笛の町」)

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