村上春樹/村上朝日堂の逆襲

甲子園球場・甲子園浜・夙川周辺

あらすじ:

村上春樹の日常の行動パターンや価値観等を生活や経験を通して綴った作品である。例えば、気を遣うことなく、椅子に座るだけでいつも通りの髪型にやってもらえるということで、昔から通っている行きつけの床屋に片道1時間半かけて通ったり、知人に鉛筆は、セーラー服を着た女子学生に見えないかと言われれば、そのことで頭がいっぱいになり仕事に集中できなくなったり等々、彼の個性的でこだわりのある日常生活が綴られている。

作品より引用

子供の頃、家が甲子園球場からわりに近かったので、夏になると自転車に乗ってよく高校野球を見に行った。高校野球の外野席はただだから、子供にとってあれは天国のようなものである。ビニール袋に入ったかちわり氷をなめたり、溶けた水をストローで吸ったり、頭にのせて冷やしたりしながら、丸一日飽きもせず野球を見ていたものだ。TVで観る高校野球というのはうだうだとどうでもいいような解説があったり、アナウンサーが一人で興奮していたりでかなり興ざめなものだけれど、実際に球場に行って観戦するぶんにはあれはなかなか良いものである。僕はTVの高校野球は不快なのでまず見ないけど、甲子園にはもう一度行ってみたいなと思う。

出典:『村上朝日堂の逆襲』 1989年10月 新潮社
初出:「週刊朝日」 1985年4月5日号~1986年4月4日号

村上春樹と西宮のかかわり>

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