村上春樹/辺境・近境

阪神西宮・中央商店街・西宮神社

辺境・近況 村上春樹

あらすじ:

イースト・ハンプトン、からす島、メキシコ、讃岐、ノモンハン、アメリカ(大陸横断)、西宮~神戸の7つの辺境・近境の地を巡る村上春樹の旅行記。有名人の集まる理由や人間と虫との関係、世界と自分との関係、「いくぶん非日常的な日常」として旅を捕らえ、「アメリカ大陸を車で横断するのと四国で1日3食、3日間うどんを食べ続けるのと、いったいどっちが辺境なのか」というような村上の生き方、価値観がいたるところに感じられ、後の『海辺のカフカ』や『1Q84』に繋がる作品。

作品より引用

阪神西宮駅で降りて、そこを出発点として西に向かってゆっくりと歩き始める。(中略)まず南口にある商店街を抜ける。小学生の頃、自転車に乗ってよくここまで買い物に来た。市立図書館も近くにあって、暇さえあればそこに通い、いろんな種類のジュヴァナイル(少年向きの本)を読書室で片端から貪るように読んだものだ。プラモデルを買う模型屋もあった。だからこのあたりは、僕にとってはずいぶん懐かしい場所だ。(中略) 商店街を抜けて通りを渡ると、そこには西宮の戎神社がある。とても大きな神社だ。

出典:『辺境・近境』 1998年4月 新潮社

村上春樹と西宮のかかわり>

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