谷崎潤一郎/猫と庄造と二人のをんな

猫と庄造と二人のをんな 谷崎潤一郎

あらすじ:

芦屋の旧国道沿いで金物屋を営む庄造と、庄造がかわいがる雌猫リリー、そして庄造の別れた妻品子と、現在の妻福子をめぐる物語。

作品より引用

阪神電車の沿線にある町々、西宮、芦屋、魚崎、住吉あたりでは、地元の浜で獲れる鯵や鰯を、「鯵の取れ取れ」「鰯の取れ取れ」と呼びながら大概毎日売りに来る。「取れ取れ」とは「取りたて」と云ふ義で、値段は一杯十銭から十五銭ぐらゐ、それで三四人の家族のお数になるところから、よく売れると見えて一日に何人も来ることがある。

出典:『谷崎潤一郎全集 第十四巻』 1982年6月 中央公論社
初出:「改造」 1936年 1月號、7月號

谷崎潤一郎と西宮のかかわり>

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