田辺聖子/女の日時計

宮水地帯(夙川)、夙川駅近辺

あらすじ:

阪神間の旧家の造り酒屋の長男に嫁いだ沙美子(さみこ)。義妹の結婚を軸に友人えつ子の不倫と彼女と義弟の出会いを織り交ぜながら女の生き方を問うた作品。

作品より引用

榊原家は夙川の山手の、奥まった町にある。(中略)実家とちがって、ひねもす、しんと静まりかえった奥ふかい町。風の肌ざわり、樹々の匂い。桜の花と樹々の緑が市松模様に町を染めあげてくる春。松の花粉が風に流れて来たり、蝉しぐれが降るようだったり、燃えるように紅葉する樹が垣の内から梢をのぞかせていたり、四季折り折りに美しい自然を、沙美子はもう、一年見て過ごしたわけである。

出典:『女の日時計』 1979年12月 読売新聞社
初出:「婦人生活」1969年1月号~12月号

田辺聖子と西宮のかかわり>

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