西宮北口 門戸厄神
あらすじ:
出世コースに乗った友人の寺井が、結核で入院することになったのは西宮北口駅から一駅目でおりた病院。
二年後、東京から転勤になった河野は、東京にいる寺井の妻と不倫関係だったといううしろめたさを感じつつ、寺井を見舞う。
雨の中、二駅先の阪神競馬場に友人を誘った寺井は、その喧騒の中でこの二年間の思いを吐露する。
作品より引用
阪急電車の西宮北口から宝塚行きに乗り換えて一つ目の駅で降りたが、・・・
二駅向こうが仁川って駅で、阪神競馬場があるんだ。
競輪のある日は、反対の線が混むんだよ。西宮球場の中にリンクを作ってやるんだ。
今晩、武庫川の土手で花火大会があるんやてぇ。
出典:宮本輝 全短編上 2007年11月30日 (株)集英社