宮本輝/ 北病棟

西宮北口

あらすじ:

閉鎖されることが決まっている結核病棟(北病棟)の最後の入院患者となった二人。
暑い夏を前に、24歳の僕と58歳の栗山さんの間に生まれた微妙な連帯感の出来事などを通して結核病棟での日常が描かれている。


作品より引用

病院の近くに西宮球場があり、今テレビで観ていた試合が、まだそこで続けられている。球場の灯りが、廊下の向こうの夜空を照らしていた。近くとはいっても、球場は何キロも先で、僕のいるところからは見えないのである。

西宮球場でのナイター試合(西宮市情報公開課提供)

建物の屋上にネオンが共っていたので、僕は寝転がったまま、目を凝らした。市立中央病院という文字が読み取れた。


出典:宮本輝 全短編上 2007年11月30日 (株)集英社

宮本輝と西宮のかかわり>

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