宮本輝/ 錦繍

香櫨園

錦繍 宮本輝

あらすじ:

お互いに愛しあいながらも、不幸な出来事から離婚せざるを得なかった二人が、10年後に遠く離れた蔵王で出会う。
それがきっかけで、2人の間に手紙やり取りが始まり、実際に話し合うことのなかったそれぞれの過去や現代が少しずつ埋められていった。
14通の往復書簡の小説。

作品より引用

・・・・父も私や孫の顔を見ると苛立ちもおさまって、今度は香櫨園の家の方が気になるのか、早く帰ってやれなどと勝手なことを言い出しました。


阪神電車の駅から家へと向かう道に沿って細い川が流れていましたね。<中略>あなたもご存じのあの川沿いの玉川書店が店をたたみ。その後に「モーツアルト」という喫茶店ができたのです。

2001年の改修後の香露園駅(錦繍 宮本輝)
2001年の改修後の香露園駅

「星島という家なんですよ。テニスクラブの手前の」と言いますと、「それやったら存じ上げてなすよ。お庭には大きなミモザアカシヤの木があるお屋敷ですよねェ。」

モデルになった香櫨園テニスクラブ(錦繍 宮本輝)
モデルになった香櫨園テニスクラブ


発行所:株式会社新潮社
発行日:1985年8月5日 第17刷
初出誌:新潮 昭和56年12月号

宮本輝と西宮のかかわり>

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