薄田泣菫/艸木虫魚(老和尚とその弟子)

海清寺

あらすじ:

「艸木虫魚」という言葉はない、山川草木、鳥獣虫魚の下半分を繋ぎ合わせ生きとし生けるものを意味しているのか。どこを読んでもつい笑ってしまう。「笑いの機微に通じた」「人間喜劇の小景集」である。

作品より引用

「老和尚とその弟子」 気に入らない仲間の雲水を追い出した甚斎は、追い出した雲水と同様、ここから出て行くようにと老和尚から戒められる。甚斎の嘆願に一切耳をかさない老和尚に、小指を切って謝るが、おまえに用の無いものが俺に用があるはずがなかろうと言い捨てられる。果たして小指は元の持ち主の手に収まる。と同時に甚斎も元の持ち主老和尚の元に収まる。

出典:『艸木虫魚(老和尚とその弟子)』 1998年 岩波書店刊 より
初出:昭和4(1929)年1月1日発行

薄田泣菫と西宮のかかわり>

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