森田たま/もめん随筆

甲陽園大池・千歳町

あらすじ:

北海道に生れ、関東へ移り、大震災によって西宮へ越してきた森田たま。随筆家として人気を博した彼女が記す、日常生活や食べ物などをテーマにした随筆集の第一作。

作品より引用

「大阪の雨」 一たい西宮といふ土地はふだんから水が豊富で、阪急山手の別荘地には大きな屋敷の塀のそとへ清らかな流れをひきまはして、あやめかきつばたなど植ゑこんだ見るから涼しげな家もあれば、西洋風の建築にコンクリートでたたんだ浅い小みぞへ美しく水を走らせた瀟洒な家もあったりして、常には町を歩いてゐてせいせいとするのだけれど、一たん豪雨となるとたちまちそれ等の小みぞへ水があふれ、あふれた水は道路へおし出して山手から下町へ、路を川にして滔滔と流れるのである。

出典:『もめん随筆』 1936年7月 中央公論社
初出:『もめん随筆』 1936年7月 中央公論社

森田たまと西宮のかかわり>

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